ピットロードの朝潮型は修正点も少なくストレートに組むだけでも朝潮型の雄姿が再現できる好キットです。他のピットロード製駆逐艦は他社との差別化でフルハル仕様になっていて少し割高ですが、この朝潮型は通常の喫水線モデル版のみでも販売されていて比較的安価に購入できます。
フルハル仕様や最新の武装パーツNEパーツが同梱されているキットもありますので、目的に合わせて購入されたら良いと思います。
製作はマストをプラ棒で自作して、機銃をフジミのに統一している以外はキットストレートに製作しています。
船体もピットロード特有の癖も少なく、修正点の少ないキットのようです。
発売当初は細かい部品割なピットロードのキットでしたが、最近では他社が細かく部品割をするキットが増えてきて、比較的組み立てやすい部類になります。
満潮のキットのボックスアートはスリガオ海峡突入時が描かれていてなかなかの迫力です。
同型艦の霞も菊水作戦時の状態でキット化されています。
朝潮型は条約により無理のある設計になってしまった初春型、白露型に続いて、設計された駆逐艦です。条約開けにより設計の制限が無くなり、余裕のある船体に強力な武装を備え、次級の陽炎型、夕雲型ののベースになった優秀な駆逐艦です。
満潮は朝潮型駆逐艦の3番艦として藤永田造船所にて建造されました。
開戦時は姉妹艦の朝潮、荒潮、満潮、大潮の4隻で第八駆逐隊に所属しマレー方面、フィリピン方面、蘭印方面への侵攻作戦の支援をします。
バリ島への攻略作戦中起きた、バリ島沖海戦にて、優勢な敵艦隊、軽巡3隻と駆逐艦7隻に第八駆逐隊のみで交戦しました。オランダ駆逐艦ピートハインを撃沈し敵艦隊の撃退に成功しました。
しかしこの海戦で満潮は機関室への命中弾を受け64名もの死傷者を出してしまいました。海戦後他艦の援護を受けて、退避に成功し、内地へ帰り呉工廠で修理を受けました。
修理を終えた満潮はガダルカナルをめぐる戦いに参加します。満潮も他の駆逐艦と輸送任務に何度も参加します。ショートランドで爆撃を受け、損傷し、再び修理のため内地に帰ります。
満潮が修理を受けている間に、第八駆逐隊の姉妹艦が次々と沈没してしまいます。
昭和18年2月には大潮が米潜アルバコアに撃沈され、3月にはダンピールで朝潮と荒潮が空爆により撃沈されてしまいます。修理を終えた満潮は白露型の海風、涼風のいる第24駆逐隊に編入されましたが、海風、涼風も相次いで沈没、続いて第四駆逐隊に編入されました。
第四駆逐隊に所属し、マリアナ沖海戦も戦い、運命のレイテ沖海戦を迎える事になります。
満潮は第四駆逐隊の山雲、朝雲、とともに西村艦隊の戦艦山城、扶桑、航空巡洋艦最上、駆逐艦時雨と、第3遊撃部隊として、スリガオ海峡に突入しました。
海峡に待ち伏せる敵魚雷艇部隊を銃砲撃により撃退、突入のため陣形を変更する隙を突かれ、米駆逐艦部隊の雷撃を受けてしまいます。この雷撃により、満潮、山雲、朝雲、扶桑が被雷し、満潮はここで沈没してしまいます。残った艦も決死の突入をし、時雨が生還できた以外は全艦沈没してしまいました。
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