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2023年11月5日日曜日

ゴジラ-1.0に登場した旧日本海軍艦艇

 11月3日に公開されたゴジラ-1.0、さっそく見に行ってきました。



舞台は敗戦後、全てを失ってゼロになった日本にゴジラが襲来しマイナスになるとのことでタイトルもマイナス1.0となっています。

敗戦後、海軍の主要艦艇は壊滅、残存艦艇は武装解除され復員輸送後に賠償艦か解体かをされる間際です。物語の前年には戦艦長門と軽巡酒匂が原爆実験のクロスロード作戦で沈んでいます。

残存したどの艦でどうゴジラと戦うのか見る前からあれこれ予告などを見て予想していました。

ネタバレになりますが、登場した旧日本軍の兵器は見たかぎりだと、


・プロローグで主人公が搭乗していた零戦

・主人公と橘整備兵長が復員時に乗船していた2等輸送艦

・主人公たちが乗っていた漁船改造の掃海特務艇

・ゴジラ撃退のため、シンガポールで海没処分予定だったのを修理され、本土へ急行した重巡洋艦高雄、小笠原沖でゴジラと交戦します。

・日振型海防艦の生名が東京湾の沖で哨戒中にゴジラ発見の報を報じています。

・敷設特務艇、加徳? 東京湾口で係留機雷での防衛線を敷いています。

・国会議事堂前に4式中戦車が配備され、銀座のゴジラへ攻撃をかけています。

・駆潜艇 13号型か26号型、3隻が録音したゴジラの鳴き声で相模湾への誘導をおこなっています。

・最終決戦では駆逐艦、雪風、響、夕風、欅の4隻が出撃しています。

・最終決戦ではやはり主人公が元601航空隊所属のパイロットでしたので戦闘機で戦うと思っていましたが、まさかの局地戦闘機震電でした。


今回のゴジラは前作の破壊神のようなシンゴジラとはまた違った、人間側に殺意を向けているゴジラでしたので、冒頭の戦いなどではちょっと怖いです。

VFXもすばらしく敗戦で戦力を失った日本が精いっぱいゴジラと戦う姿はかなり見ごたえがあります。

見られていない方は是非おすすめの映画です。




2023年6月8日木曜日

フジミ 重巡洋艦 鳥海 1944年に製作

 フジミの重巡洋艦、鳥海を1944年時に製作しました。

フルハル版キットをウオーターライン仕様にしています。


フジミの特シリーズからは高雄型の4隻すべてリリースされています。

高雄が初期の頃に1944年時で発売され、続いて愛宕と摩耶も1944年時で発売されました。

鳥海のみは1942年時で発売されており、レイテ沖海戦の第4戦隊を再現できません。そのうちレイテ仕様で出るかた思っていましたが全然音沙汰無いので改造して製作してみました。

開戦前に高雄と愛宕は改装を受け、艦橋の小型化、バルジの増設、航空作業甲板の新設、雷装、高角砲の強化などされましたが、鳥海と摩耶は改装の間もなく開戦となりました。

摩耶は損傷復旧時に高角砲やバルジ、航空作業甲板などの改装を受け重厚な艦容となった姿が人気があります。


鳥海は大きな改装を受けられないままレイテ沖海戦に臨んでいます。

電探と機銃の増備がされたぐらいです。

後部のカタパルトと水上機移動用の軌道も高さが違い、運用が大変そうです。

後部艦橋の後ろにジャンクパーツから機銃座を設けてみました。

鳥海のキットは船体は愛宕、摩耶と共通、上部構造物と甲板は専用部品となっています。

そのため、バルジ装着用の穴が開いているため、埋める必要があります。船舷の排水管などもモールドされていないので、薄プラ角棒で再現しています。

船外電路のモールドは、カタパルトの前あたりが違うようで、削って修正するようにエッチングパーツが同封されていますが、私の技量では綺麗に処置できなさそうなのでそのままにしております。


電探は前マストに21号と13号を、艦橋の両脇に22号を装備しています。

25㎜連装機銃は8基に、単装機銃も22基増備されていたようです。

他の高雄型に比べるとおとなしめの機銃増備です。

鳥海は開戦時、マレー攻略部隊の旗艦として南方作戦を戦いました。続いてベンガル湾機動作戦、ミッドウェー海戦に参加します。その後、第八艦隊の旗艦となり、連合軍のガダルカナル上陸を受けルンガ泊地へ突入、第一次ソロモン海戦にて米豪巡洋艦部隊を撃破しています。


大戦後半になると高雄型重巡洋艦4隻にて第二艦隊第四戦隊を組み、マリアナ、レイテの決戦に挑みます。

レイテへ向かう途中、パラワン海にて米潜水艦の襲撃を受け同戦隊の愛宕と摩耶が沈み、高雄が損傷を受けブルネイへ撤退、たった1隻になってしまった鳥海はこれまた1隻になってしまった羽黒とともにサマール沖で米護衛空母部隊を追撃します。

追撃の最中、敵機の攻撃により大破行動不能になり駆逐艦藤波により乗員救助後、自沈処分されます。

乗員救助後、避退中の藤波も米空母艦載機の攻撃により撃沈され、両艦の生存者無しという痛ましい最後でした。




以前に製作した駆逐艦藤波と並べてみました。




→航空巡洋艦 最上 1944年 フジミとタミヤをミキシングで製作








2023年6月6日火曜日

フジミ 駆逐艦 磯風 1945年

フジミの特シリーズ、駆逐艦磯風です。


特シリーズの陽炎型駆逐艦はシリーズ初期の頃にリリースされましたが、精密さは後発の艦NEXTやピットロードの新版と並べても遜色ない出来です。

初期の特シリーズによくある組み立て辛い箇所もありますが、マストを作り変えたのと機銃を交換したぐらいで充分精密な甲型駆逐艦を再現できます。


磯風は、同型艦の浦風、浜風、谷風と第17駆逐隊を編成し、真珠湾、インド洋、MI作戦、ソロモンでの空母戦や輸送作戦など主要な作戦に参加した歴戦の艦です。

大戦末期には雪風も17駆に加わりますが、マリアナ沖海戦の前に谷風が、レイテ沖海戦後本土へ帰還中に浦風がともに米潜水艦に沈められています。

磯風、最後の出撃の天一号作戦では、大和とともに浜風も米艦載機の攻撃により撃沈、磯風も航行不能の損傷を受け、甲型駆逐艦最後の生き残りの雪風の手により自沈処分され、開戦から東西南北を奔走した歴戦の駆逐艦も最期を迎えました。


特シリーズの磯風は浜風と2隻セットで発売されています。

もう一隻の浜風と雪風も加えて最後の第17駆逐隊を再現したいですね。



2023年3月29日水曜日

航空巡洋艦 最上 1944年 フジミとタミヤをミキシングで製作

 航空巡洋艦最上、11月から作り出してようやく完成です。

1/700 航空巡洋艦最上のキットはフジミとタミヤから出ていますが、タミヤは2002年にリニューアルしたキットで、フジミは特シリーズで発売されたキットです。

しかし、どちらのキットも一長一短です。これとは別に重巡時代の最上がフジミから発売されていますが、なかなか良いキットのようでしたのでこちらをメインに作ってみたくなりました。


最上のキット3種を比較してみると


●タミヤ版

良好なプロポーションと組立易さを併せたキットです。2002年の発売なのでモールドや装備部品がややあっさり気味です。

セルター甲板は航空作業甲板と同じ鉄板滑り止め表現となっています。


●フジミ 航空巡洋艦状態

2012年発売のキット。セルター甲板の前半がリノリウムの表現になっています。しかし、航空作業甲板の機銃座の位置が左右オフセットなのが、左右対称になってしまっています。

上部構造物も上から圧縮されたようになっており、側面も船外電路のモールド無し、舷窓も大きめとなっています。


●フジミ 重巡状態

2019年発売のキット。今までの特シリーズよりさらに洗練されたキットです。

通風塔や双眼鏡なども別パーツ化され、全体のプロポーションも良好な良キットです。

船外電路も最上の特徴ある配列でモールドされています。

航空巡洋艦最上の小物部品ランナーも入っており、航空機用台車や航空作業甲板両舷の円形銃座なども含まれています。

最上、三隈が昭和17年、鈴谷、熊野が17年と19年版が、それに加え未完成艦の伊吹の重巡状態も発売されています。

こちらのキット基準で最上の航空巡洋艦をリニューアルしてくれたら良いのですが。


このような3つのキットの特徴から、タミヤのキットとフジミの重巡状態のキットをミキシングして製作してみました。


航空巡洋艦のタミヤとフジミのキットは両方とも1943年の状態でしたが、今回は機銃の増設された1944年時で製作してみました。


キットのベースは重巡状態のフジミのキットを使用します。

タミヤのキットからは航空作業甲板と後部の甲板、増設された機銃座や兵員待機所などを使用しました。


セルター甲板はタミヤは全面鉄板張りでしたが、後部艦橋より前はリノリウム張りのようでしたので、カットします。


航空作業甲板の下の甲板はタミヤのキットが支柱もモールドされていたので使用しました。

タミヤは船体の上に貼る構造、フジミは内側に埋め込む構造でしたので、タミヤのパーツとフジミの船体を削り込んで埋め込みました。

魚雷発射管付近の構造も違いましたので削って現物合わせに取り付けています。

この部分の合わせが今回一番大変でした。

後は、フジミのキットをベースに航空巡洋艦の艦橋周りや後部艦橋にタミヤのパーツを使いながら組み立てました。

艦橋両舷のカッターは最終時には増設機銃座に変えられて、カッターは後部艦橋横に移されています。フジミのキットではカッター取付用のダボ穴が開いていたので、機銃座と弾薬箱で塞いでおきました。そのため少し位置がずれています。

航空作業甲板の後端には3連装機銃座を大和の艦尾機銃座のエッチングパーツを加工して使用。艦尾の大きなアンテナはプラ棒で作っています。

艦載機は零式水上偵察機と零式水上観測機が搭載されていましたが、今回はピットロードの日本海軍機セット4から瑞雲を8機搭載してみました。


飛行甲板には14挺の単装機銃が増設されましたが、なかなか航空機と当たりそうな位置ですね。実際は13㎜単装機銃を装備していたようですが、25㎜単装機銃にしています。

電探は前マストに21号と22号、後部マストに13号を装備しています。


フジミの新しい最上型のキットは精悍な姿を再現でき良いですね。熊野と伊吹も積んでいますので製作していきたいです。


航空巡洋艦最上 1944年時 if瑞雲搭載状態

20㎝砲6門 12.7㎝高角砲8門 61㎝三連装魚雷発射管4基12門

25㎜3連装機銃14基、同単装18基 合計60門

瑞雲8機


→フジミ 駆逐艦 時雨 1944年 

→艦NEXT 戦艦長門 

→駆逐艦 藤波  ハセガワ 早波改造

→艦船模型記事一覧





2023年3月22日水曜日

フジミ 戦艦伊勢  1944年戦艦状態で製作

 フジミの戦艦伊勢を戦艦状態の1944年時想定で製作してみました。



伊勢型戦艦は航空戦艦になった姿が人気がありますが、主砲塔を6基備えた戦艦状態の姿もなかなかカッコいいです。

ミッドウェー海戦で4隻の空母が一挙に沈まなかったら、他艦種の空母化もそこまで計画されていないと思われますので、伊勢型が戦艦のまま運用されて、1944年を迎えた姿をあれこれ想定しながら作ってみました。


他の中速戦艦、長門、扶桑、山城を参考に主砲、副砲、高角砲はそのまま、25㎜機銃と各種電探を増設してみました。


25㎜機銃も、元々装備していた連装機銃10基はそのままで、主砲塔上と甲板上に3連装機銃を合計14基増設、単装機銃は28基増設しています。


後部マストの13号電探は航空戦艦の状態ではクロスツリーの上部に装備されていましたが、今回は戦艦時代の少し野暮ったい?短めのトップヤードのままにしてみたかったので、クロスツリーの下に2基装備しています。


甲板上にも増設機銃座を設けてみましたが、戦艦状態のキットではカッター取付用の大きな穴が開いていましたので、そこを隠すためやや不自然な配置になってしまいました。弾薬箱なども置いてごまかしています。

エッチングパーツは今回初めて龍興モデルのを使用してみました。

戦艦時代のエッチングは探しても無かったので航空戦艦時代のを購入しました。

煙突周囲のトラスは戦艦と航空戦艦では違いがありましたので、ゴールドメダルの日本戦艦用から流用してごちゃ混ぜでそれらしく作ってみました。


しかし、この龍興モデルのエッチングは比較的安価でしたが、なかなかの曲者でした。

後部マストのクロスツリーを作る時もペラペラすぎて少し当たっただけでもぐんにゃりと曲がってしまいました。フジミの純正で以前航空戦艦を作った時は強度はある程度あったのですが、厚みが半分ぐらい?でとても私の技量では扱いきれません。

クロスツリーは極細プラ棒で組んでいます。


色々と手がかかった艦ですが出来上がりは非常に恰好の良い艦です。

伊勢型は航空戦艦時代に人気が集まっていますが、戦艦時代も味わいがあります。

せっかく長い時間と資材をかけて航空戦艦に改装しましたが、残念ながら載せる搭載機も無く本来の半空母としては戦えませんでした。しかしレイテ沖海戦では空母部隊の護衛で多数の敵機を撃墜し、北号作戦では物資を持ち帰っています。

もし、戦艦のままだったらどのぐらい活躍できたでしょうかね?

扱い的には長門と同じような使われ方をされたかもしれません。

以前に作った山城と防空戦艦日向、それと積んでいる扶桑と4隻で第二戦隊を並べてみたいです。


戦艦伊勢 1944年時 (架空設定)

基準排水量36000t 速力25nt

武装 36㎝砲12門 14㎝砲16門 12.7㎝高角砲8門 25㎜機銃90門

21号電探1基 22号電探2基 13号電探2基


→艦NEXT 戦艦長門

→ヤマシタホビー 駆逐艦皐月1944年時

→航空巡洋艦 最上 1944年 フジミとタミヤをミキシングで製作

→艦船模型記事一覧


2023年3月20日月曜日

アオシマ 軽巡洋艦 大淀

 アオシマの軽巡洋艦、大淀です。


大淀は最後の連合艦隊旗艦を務めた艦です。

戦前日本海軍は、漸減邀撃作戦として、主力艦隊同士の戦いの前に潜水艦や航空機で敵主力艦を漸減する構想を立てていました。航続距離の長い巡洋潜水艦で敵艦隊を探し出すのは無理がありますので、大きな偵察力と通信力を持った潜水艦隊旗艦にて潜水艦群を指揮しようと建造されたのが大淀です。

主砲は最上型から流用した15.5㎝3連装砲2基、高角砲は新型の長10㎝高角砲を連装で4基、魚雷発射管は無しで後部には大型のカタパルトと6機の高速水偵を搭載する大型の格納庫を備えた特殊な巡洋艦として大淀は完成しました。

しかし、開戦後、漸減邀撃作戦は起きず、洋上で潜水艦隊を率いるという場面は無くなり、竣工したての大淀の活躍の場はありませんでした。

仕方なしに各種輸送作戦に就いていましたが、戦局の悪化に伴い、連合艦隊旗艦であった第一戦隊の大和、武蔵を最前線で使うため、大淀の後部格納庫を連合艦隊旗艦の司令部に改造す事となります。

大型のカタパルトは従来のカタパルトに交換し格納庫は司令部に改造されました。

しかし思いのほか司令部としては手狭で通信能力も限られており、連合艦隊司令部は地上の日吉に司令部を移転します。


またもや仕事の無くなった大淀は、次は第三艦隊の空母部隊の護衛として、レイテ沖海戦に参加します。空母瑞鶴沈没後、旗艦を引き継いでいます。

レイテの戦いの後、南方に転戦し、礼号作戦でミンドロ島の米軍を砲撃に成功します。

その後航空戦艦伊勢、日向らと南方から物資を持ち帰る北号作戦を無事に完遂しますが、燃料不足で呉にて予備艦となります。そのまま身動きの取れないまま米機動部隊の空襲で被弾、横転し着底、戦後浮揚され解体されました。

アオシマの大淀のキットは繊細なモールドと組みやすい構成でストレート組みでも大淀の雄姿が再現できます。

主砲の砲身は少し太かったので、ストックしていたタミヤの軽巡熊野の主砲を使用し、前後マストのトラスを細プラ棒で組み、電探と射出機をエッチングに、機銃も交換しています。


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2023年3月8日水曜日

ピットロード 駆逐艦 涼月

 ピットロードの駆逐艦 涼月です。

涼月は大和と共に天一号作戦に参加した事で有名です。

秋月型駆逐艦の3番艦として昭和17年12月に竣工しましたが、19年1月と10月に二度雷撃を受け大破し、マリアナ沖海戦とレイテ沖海戦には参加できませんでした。

雷撃を受け艦首と艦橋、艦尾を失う大損傷を受け、修理が施されましたが、艦首は海防艦のように直線的に、艦橋も後期建造艦に予定されていた角ばった形状、艦尾も鉄板張りなどになっています。


涼月のキットはピットロードとアオシマから発売されています。

ピットロードのキットは甲板後部の鉄板張りが再現されていましたのでこちらを製作しました。


後甲板は涼月特有のパターンです。

艦橋は満月以降の建造艦に予定された角ばった形状になっています。

前マストと後マストに13号電探を装備しております。前マストにはさらに22号電探を装備しています。秋月や初月などは21号電探を装備していましたが重すぎたのでしょうかね。


天一号作戦では大和以下2水戦のメンバーも5隻撃沈されてしまいますが、涼月は大損傷を負いながらも乗員の懸命な応急作業により沈没を免れ何とか佐世保に帰投できました。

戦後は同型艦の冬月、旧2等駆逐艦の柳とともに北九州市の若松港に防波堤として利用され、現在はコンクリートで埋められていますが、港を守り続けています。