重巡洋艦足柄の1944年時を製作しました。
重巡足柄のキットはハセガワとフジミから出ています。ハセガワ製は2000年代にリニューアルしたキットで、フジミ製はその後にフジミ独自のシーウエイシリーズでリリースされました。
フジミ製は以後の特シリーズのような高精密なキットでは無く、WLシリーズの各社重巡洋艦キットのような作りやすいキットです。ハセガワより後発の分良い所も多いですが、艦首の鉄板張りの部分がリノリウムのモールドが入っている事です。
ハセガワのキットは煙突周りや艦橋の表現がやや不満で、艦橋下セルター甲板もやや短い、船体左右の張り合わせで艦首部分にコの字の隙間が出来てしまい整形の手間がかかります。
両キットとも、一長一短なところがあり、ニコイチにしたらけっこう良さそうな感じです。
いつかは艦NEXTなどでリニューアルも兼ねて出されるかと思っていましたが、何年も音沙汰が無いですね。
今回はフジミ製は売っていなかったのでハセガワ製を購入して製作してみました。
船体の張り合わせでできる艦首の隙間は船体のラインが崩れないようにしっかりパテをつけて削りだしています。
煙突、はジャンクパーツの雨除けを付けております。クレーンもフジミの鳥海の余りを使用しています。
小物部品は、
主砲はキットのパーツを使用しております。
高角砲、13号電探はピットロードの重巡パーツに入っていたものを使用しています。
機銃はフジミの2ピース機銃を使用しています。
双眼鏡や弾薬箱、内火艇はフジミのパーツを使用しています。
WL共通パーツからカッター、22号電探、零式三座水偵等を使用しています。
エッチングパーツは21号電探と射出機のみ使用しております。
マリアナ沖海戦後に対空機銃を大量に増設された姿を製作しております。
足柄は妙高型重巡洋艦の3番艦として1929年8月に神戸川崎造船所で竣工しました。
1937年、英国のジョージ6世戴冠記念観艦式に派遣される栄誉を任ぜられました。
欧州訪問時にはドイツへも親善訪問しています。
太平洋戦争開戦時は第3艦隊第16戦隊の旗艦となり、比島攻略作戦に参加しています。
続く蘭印攻略作戦に参加し、スラバヤ沖海戦では妙高型重巡4隻揃って参加、他艦と共同で英重巡エクセター、英駆逐艦エンカウンター、米駆逐艦ホープなどを撃沈する活躍をしております。
南方攻略作戦がひと段落すると、第二南派遣艦隊の旗艦となり、シンガポールを拠点に東南アジア方面の警備にあたります。激戦のソロモン戦線に比べ比較的平穏な時期を過ごしています。
1944年に入ると、北方方面の第五艦隊に配属されます。マリアナ沖海戦敗北後、サイパン奪回のため、逆上陸部隊として準備されますが、作戦は中止されます。
台湾沖航空戦では米機動部隊撃滅の誤報を受け、残敵掃討を命じられますが、米機動部隊は健在で、危うく返り討ちに会うところでした。
南下した志摩艦隊は、今度は第二遊撃部隊を命じられレイテ湾へ突入します。先行する西村艦隊とは連携の命令も受けておらず、壊滅した西村艦隊に続いて進撃したところ、退避中の航空巡洋艦最上と旗艦の重巡那智が衝突、続いて軽巡阿武隈が魚雷艇の雷撃を受け後落し志摩艦隊は何もせぬまま撤退となってしまいます。