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2022年11月27日日曜日

ピットロード 水雷艇 初雁

 ピットロードの水雷艇「初雁」です。


初雁は千鳥型水雷艇として建造されました。

水雷艇は軍縮条約で駆逐艦の保有量が制限されたので、制限外の600t以下の船体に、2000tの特型駆逐艦の半分の武装12.7㎝砲3門と53㎝魚雷4門、速力30ノットと、3分の1の大きさの船には無理な武装を搭載されました。

無理がたたり、竣工後同型艦の友鶴は訓練中に転覆するという大事故を起こしました。

そのため、千鳥型は徹底的に改修し艦橋を低く、武装を旧式の12㎝砲3門に交換、魚雷発射管は2門に減らし、バラストも搭載して速力も28ノットまで減らされました。

平凡な性能のフネになってしまいましたが、日中戦争では対地任務に活躍、太平洋戦争がはじまると速力を活かし船団護衛に活躍しました。

大戦後半には後部12㎝砲を撤去し、爆雷兵装を増強しました。キットではY砲を取り付けず、取り付け位置を削ってK砲を合計8基にする指定ですがモールドが消えてしまうのでY砲のままにしています。


大戦末期に同型艦の千鳥、友鶴、真鶴は戦没しますが初雁は無事に終戦を迎える事ができました。

次級の鴻型水雷艇と、裏方ながら護衛任務に活躍した武勲艦です。

キットも組み立てやすくスマートな小型駆逐艦が再現できます。




2018年5月10日木曜日

海防艦 日振 の製作

日振型海防艦1番艦の日振です。




日振型海防艦は御蔵型海防艦を簡易型船体で建造された戦時量産型護衛艦です。

北洋警備艦として建造された占守型海防艦の大きな航続距離を一部簡略化して建造されたのが択捉型海防艦でした。しかし、武装が平射砲なので、高角砲化された御蔵型が建造されました。その御蔵型の船体をさらに簡略したのが日振型・鵜来型海防艦です。

鵜来型海防艦は新兵器の三式爆雷投射機を16基も装備していましたが、日振型は御蔵型と同じく94式爆雷投射機を3基と爆雷投下軌道を2条、艦尾に掃海具を装備しています。

1944年の6月に竣工した日振をはじめ、大東、昭南、久米、生名、崎戸、目斗、四阪、1945年4月最終艦の波太の9隻が日立造船桜島造船所で建造されました。


キットはピットロードのを製作しています。
商品名は、海防艦鵜来型(大掃海具装備型)でリリースされています。



キットは2隻セットで本体のランナー2枚と武装パーツのランナーが1枚入っています。

説明書どおり作ると、簡単に組みあがります。
しかし、そのままでは日振自体は作れません。

キットでは3連装機銃が5基装備した状態ですが、海防艦の1944年上半期竣工艦はまだ、そこまで機銃が増設されていませんでした。

6月竣工の日振もそうで、竣工時は艦橋横の3連装機銃を2基装備のみ、電探も前マストの22号のみ、艦橋前の単装機銃と対潜迫撃砲も未装備でした。

・日振と昭南はこの状態で竣工しています。
・大東以降の艦は3連装機銃を5基装備して竣工しています。
・艦尾の掃海具は4番艦久米以降は装備されず、のちに昭南と大東も撤去したようで?
・後マストの13号電探は5番艦生名以降から竣工時装備のようです。
・最終艦波太のみ後部連装高角砲にもシールドが装備されていたようです。

このへんは「日本海軍小艦艇ビジュアルガイド2護衛艦艇編」に載っていましたので、他の海防艦の製作にも参考になります。


今回は日振を3連装機銃5基、単装機銃、対潜迫撃砲、13号電探も装備して、掃海具も残したままの状態で日振改?の状態で製作しています。




船体には舷窓が開いていないのでビンパイスで開口しマストをプラ棒で作り直しています。簡易型艦首のナックルラインは再現されていないので、マスキングテープで上半分を保護して下半分をある程度削ってみましたが、あんまり効果が少なかったです(;^_^A



後部甲板は爆雷投下軌道と94式爆雷投射機を装備、フィクションで掃海具を装備したままにしています。
機銃は好みでフジミのを、12センチ連装高角砲は懐かしのピットロード旧武装パーツセット1のをオーバースケールながら力強いので使用しています。
後部高角砲座は木製らしいのでカーキで塗装しています。
前部単装高角砲の砲身はキットではイマイチなので、プラ棒で中退機も加えて再現しています。



日振は竣工後、択捉型海防艦の佐渡、松輪、択捉と対潜掃討隊を編成しヒ71船団の護衛に就きますが、同船団が米潜水艦のウルフパックに襲撃され損害を受けました。
8月22日択捉を除く、掃討隊の3隻は対潜掃討任務に向かいましたが成果なくマニラへ寄港する途中、米潜ハーダーとハッドに捕捉され日振、佐渡、松輪の3隻とも撃沈されてしまいました。

日振達は本来狩るべき敵潜水艦に3隻もいながら返り討ちにあってしまいました。その後の海防艦達の苦闘を暗示している戦いでした。

ピットロードからは占守型、択捉型、御蔵型、鵜来型、日振型、丙型、丁型と海防艦の全タイプがリリースされています。どれも細部にこだわらなければ簡単に組み立てができます。是非机上で護衛艦隊を編成して、果たせなかった船団護衛を完遂させてあげてください(^^)/



→ピット+艦NEXT戦艦大和をレイテ沖海戦時で製作

→タミヤ 駆逐艦島風の製作

→アオシマ 陸軍舟艇母船 あきつ丸の製作

→アオシマ  練習巡洋艦鹿島 1945年時を製作

→アオシマ 給糧艦 間宮 最終時の製作 



2016年10月26日水曜日

ピットロード 鴻型水雷艇 鵯 製作

ピットロードの鴻型水雷艇、鵯(ひよどり)です。




鴻型水雷艇は軍縮条約により保有量を制限された駆逐艦の代用とすべく建造されました。
前級の千鳥型はかなり無理のある設計で、竣工後、友鶴が転覆事故を起こしてしまう事件が起こり、鴻型は完成が条約開けという事もあり、余裕のある設計(排水量超過)で竣工しました。

竣工後は揚子江など中国方面の戦線で活躍。太平洋戦争でも持ち前の速力を活かして、護衛任務や哨戒任務に活躍しましたが、雉1隻を残して全艦戦没しました。

今回はその中で、鵯を製作しました。

中古本で「小さな英雄 水雷艇「鵯」」という本を見つけて、水雷艇の戦記というのは珍しかったので読んでみました。

鵯は完成以来、シナ事変では揚子江を中心に活動し、仏印進駐にも参加、太平洋戦争緒戦では香港攻略作戦、ソロモン方面での戦い、大戦後半の南方での護衛任務と、縦横無尽に活躍した歴戦の艦で、敵潜アンバージャックを撃沈した武勲艦です。

危険な任務もこなし味方から大いに頼りにされ、敵からも名指しでマークされていたというすごい艦です。ラバウルの市街を艦長はじめ「ひよどり一家」と肩で風を切って歩いていた豪胆な乗組員の活躍が描かれていました。乗艦していた軍医の著者の手記で、その後の赴任先でのニューギニアのブナでの陸戦隊の様子など、貴重なお話が読めます。

見かけたら読んでみて下さい(^^)/

鴻型水雷艇のキットはピットロードから発売されています。2隻セットで竣工時の鴻、大戦後半の雉の2種類が発売されていますが、デカール以外は中身は一緒のコンパチの部品構成となっています。



製作は特に問題なく、キットストレートに組んで、マストや機銃類をお好みに代えてみたら鴻型水雷艇のスマートな姿が再現できます。



今回は鵯の大戦後半の姿を作ってみました。後部の3番砲を撤去して爆雷兵装を充実しています。
鴻型は55度まで仰角を上げれる12㎝M型砲を第19号型掃海艇と同じく3門装備していました。
先程の本ではこのM型砲でB-17と対戦し、撃墜、敵搭乗員を捕虜にしている描写がありました。



鴻型水雷艇の特徴のひとつ、53㎝3連装魚雷発射管です。このクラスのみ装備しています。



スマートな艦容で、昔から好きなクラスです。
鴻型は大戦中も、その高速性と使い勝手で現場から重宝された、武勲艦です。

こちらの記事もどうぞ(^^)/

→第102号哨戒艇 フライホーク USSワード改造

→アオシマ 艦これ 給油艦 速吸 製作

→ピットロード DDG170 護衛艦 さわかぜ 製作

→艦船模型・戦車模型の記事一覧表







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2016年10月19日水曜日

第102号哨戒艇 フライホーク USSワード改造

第102号哨戒艇です。フライホークのウィックス級駆逐艦 USSワード DD-139から改造、製作したものです。




フライホークはエッチングメーカーとして有名ですが、最近は得意のエッチングと精密なプラパーツの複合キットを精力的に開発しています。

イギリス軽巡洋艦、ドイツ帝国海軍の巡洋戦艦など、マニアックな商品を発売しています。
今年はまさかの空母ハーミスがアオシマとのバッテイングして、昔では考えられない事ですよね。


このフライホーク製フラッシュデッカーもかなりのいい出来です。
14センチに満たない小さな艦ですが繊細なモールドとエッチングで素晴らしい仕上がりになります。

欠点は価格が高すぎることですね・・・
この小さいフネで戦艦と価格が同じくらいなので買うのはなかなか勇気がいりました。

そして、この高価な艦を買った目的は第102号哨戒艇を作ることです。


第102号哨戒艇は米駆逐艦スチュワートとして、米海軍のアジア艦隊に配属されました。関東大震災の時には救援に来てくれたりしています。大戦間期はフィリピンや中国方面でのんびり任務についていましたが、太平洋戦争の勃発によりスチュワートも戦いに臨む事になります。
日本軍の蘭印攻略作戦が開始され、バリ島の攻略にかかりました。スチュワートはオランダ海軍とともに迎撃しバリ島沖海戦が戦われました。大潮、朝潮ら第八駆逐隊と交戦し砲撃を受け損傷し退却、蘭印のドッグで修理中に日本軍の侵攻により自沈処分されました。
日本軍占領後に浮揚再整備され日本海軍の哨戒艇「第102号哨戒艇」として活用されまる事になりました。
大戦中は船団護衛に活躍、多くの護衛作戦に参加し活躍しました。終戦まで無事生き残り、戦後米軍に返還されました。その後、サンフランシスコまで凱旋し市民らに歓迎されましたが…その後射撃標的艦として沈められ数奇な生涯を終えました。


第102号哨戒艇への改造は、実艦と同じ要領で改造していきます。

マストを単楼から三脚に。プラ棒の組み上げで作りました。
第一煙突と第二煙突を1本の集合煙突にするため、プラ材とパテで制作しました。
主砲、魚雷発射管は全数撤去し、艦前後に8センチ高角砲を1門づつ装備。




改装後の装備は、オランダ製75ミリ高射砲2門、ブローニング12.7ミリ機銃2門、爆雷投射機1基、投下軌道2条でした。



大戦後半、機銃や対潜が増設され、3年式8cm高角砲2門、25ミリ連装機銃4基、25ミリ単装機銃8基、13ミリ単装機銃4基、94式爆雷投射機2基、81式爆雷投射機2基、爆雷投下軌道2条
13号電探、22号電探、逆探の装備となりました。




学研の「真実の艦艇史①」に第102号哨戒艇の行動履歴や武装の偏移が載っていました。
武装配置などはその記事を参考にさせてもらっています。

煙突横の旧2、3番砲跡の機銃座は左舷が狭くなってるようですが形状が不明なのでそのままにしています。



四番砲跡もプラ材で高角砲座と機銃座を製作。8㎝高角砲はアオシマの聖川丸からトレードしました。艦尾のプロペラガードは付属のエッチングです。




以前から作ってみたかった第102号哨戒艇、高価なキットですが、コレクションに加わり満足です(^_^)v


こちらの記事もどうぞ(^^)/

→アオシマ 水上機母艦 日進IF改装1944年の製作

→第1号型哨戒艇 製作  ハセガワ三日月改造 

→ピットロード 鴻型水雷艇 鵯 製作

→鹵獲ホーネット改装 航空母艦 鳳鷹

→アオシマ 特設水上機母艦 聖川丸 昭和19年 製作

→タミヤ 軽巡洋艦名取 最終時製作

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2016年10月18日火曜日

第1号型哨戒艇 製作  ハセガワ三日月改造 

数年前に製作した第一号型哨戒艇です。



ハセガワの駆逐艦三日月から改造して製作したものです。

哨戒艇1号型は、老朽化しつつあった峯風型駆逐艦、「島風」「灘風」の缶室と武装を半数に減らして哨戒艇にリサイクルされました。開戦前に、陸戦隊の上陸作戦に使用するため、残りの魚雷発射管と砲を1基降ろし、陸戦隊用の居住区を増設、大発を2隻搭載し艦尾に発進用スロープを設けました。他にも二等駆逐艦も同様の改装を受けています。

開戦後、哨戒艇1号と2号は南方の攻略作戦に参加し活躍しました。侵攻作戦の落ち着いた大戦中盤以降は船団護衛任務を主任務としましたが、早くも第1号哨戒艇(旧島風)は18年1月にラバウル北方のカビエン近海で米潜水艦ガードフィッシュに撃沈されました。
第2号哨戒艇はその後も生き残り、船団護衛に活躍しましたが、終戦の間際、昭和20年7月25日、ジャワ海で英潜水艦スタボーンに撃沈されてしまいました。

峯風型駆逐艦はピットロードから発売されていますが、どのみちほとんど削ることになりますので、安価なハセガワの睦月型駆逐艦「三日月」を改造して使いました。
「三日月」は艦橋が近代化改装前の状態ですので、「睦月」よりこちらを使用します。

艦船模型スペシャル17 日本海軍駆逐艦の系譜1に1/700の図面が載っていますので、そちらを参考に製作しました。


制作にあたっての改造点は



・艦尾のスロープを作る。


・中央の構造物が睦月型と峯風型で違うので煙突基部など切断、プラ板で加工。


・前部魚雷発射管跡に兵員室を増設。


・旧3番砲跡後部に兵員室増設。


・艦首のダブルカーヴェチャー型をスプーン型に改正

 
といった所が主な改造点です。
 
 
ちょっと画像が古くて小さいのしか無くてわかりずらいですが、前部魚雷発射管後に兵員室をプラ板で作って、上部構造物も切り離して、空いた穴は埋めて、兵員室や煙突基部もプラ板で作りました。
 
 


艦尾もパテを充填してガシガシ削り込みました。
スロープ用のレールもプラ棒で再現しました。

偽装関係は

・艦尾のスロープ甲板に運搬軌道をプラ棒で製作。

・旧2番砲跡に機銃座を増設し25㎜連装機銃を2基装備。

艦橋前に円形銃座で25㎜連装機銃を設置。

各種吸気口や昇降口、ウインチ、洗い場などもプラ材で製作しています。
 
 
終戦間際の第2号哨戒艇として作ってみました。25㎜連装機銃3基以外は武装の増備は不明でしたので、それとなく13号電探と単装機銃を増備してみました。
 
 
大発も2隻、タンデムに搭載。レールを作ったけど隠れてしまいました(;^_^A
 
 
今の目から見るとあっさりと作りましたが、なかなかいい感じに仕上がったので気に入っている艦です(^_^)v
 

→第102号哨戒艇 フライホーク USSワード改造

→ピットロード 睦月型駆逐艦 皐月 最終時 製作

→フジミの駆逐艦秋月を1944年時で製作

→アオシマ 水上機母艦 日進IF改装1944年の製作

→アオシマ 陸軍舟艇母船 あきつ丸の製作

→艦船模型・戦車模型の記事一覧表



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