2025年7月21日月曜日

タミヤの恐竜シリーズでジオラマを作る

 タミヤの恐竜世界シリーズのジオラマが完成しました。


夏休み前になると再版されるタミヤの恐竜世界シリーズは、恐竜だけでなく台座や植物、脇役の小動物などのセットで単品だけでも恐竜ジオラマを楽しむことができます。

シリーズでは4種類のベースを組み合わせてひとつのベースにつなげることができます。


今回の恐竜キットは子供と一緒に作ったので基本は筆塗りで塗装しています。

最後の全体仕上げの艶消しクリアーコートのみエアブラシで塗装しています。


塗装前や下塗りだけの状態の時。こんな感じにベースを組み合わせられます。

恐竜の組み立て自体はとてもシンプルです。ちょっと手足の付け根は合わせ目が目立つのでパテ埋めをしてモールドになじませます。

恐竜の色は好みの色で塗装していきます。トリケラトプスはカーキとタンで塗ってみました。戦車みたいな色です。今回はエアブラシを使わずにオール筆塗りで作るので、


ドライブラシで色の境目をぼかしてみました。さらにスミ入れを行い、その上からやや明るい色でさらにドライブラシを行いました。


角はバフ、クチバシと爪はダークアースで塗って、目は白目部分をレッドブラウン、黒目はブラックを塗り、目に部分だけマスキングゾルを塗布し艶消しクリアーでコートしました。


目のマスキングゾルをはがした後、エナメルのクリアーで目や口の周りに湿り気感を出しておきます。


恐竜たちの目は家で飼っているイシガメみたいなやさしい目をイメージして塗りました。


今回は恐竜4匹分のベースを繋げて作りましたが、小物なども配置するとけっこう窮屈になります。ちなみにティラノサウルスは落として破損してしまったので完成しませんでした。

ベースはスタイロ材を切り出した上にそれぞれスチレンのりで接着し、隙間はパテ埋めしました。完成後、周りの枠を100均のフローリング材をカットして接着しています。


という訳で、今回ジオラマベースに配置したのはパラサウロフスと翼竜のニクトサウルス、カスモサウルスの親子、小型恐竜セットからパラサウロフスの幼体とヒプシロフォドン、オビラプトルを置いてみました。


パラサウロフスの親子。


カスモサウルスの親子。ベースは乾季の枯れた川で底の泥のひび割れや足跡などがモールドされています。


岩はグレーで塗装後に明るいグレーでドライブラシしています。

地面には鉄道模型用のフォーリッジとカラーパウダーを水で溶いた木工ボンドで着けています。


オビラプトルと切り株。


こっちの岩は色合いを変えています。
倒木もブラウンで塗装後、ドライブラシしています。


ソテツなどの植物は付属のシートから葉を切り出してワイヤーに接着して作ります。


翼竜のニクトサウルスは付属の金属棒で固定します。金属棒の向きを間違えて接着してしまったので空中衝突してしまいそうな構図になってしまいました。


水場に小さい恐竜達が集合。


今回は乾季の恐竜世界をイメージして作りましたが、植物マシマシでジャングルにしたりなんかも面白そうです。

スケールは1/35なので同じタミヤの戦車などと比較して置くこともできます。


今回購入したのは以下の五種類です。それぞれ付属品が付いています。

・カスモサウルスのセットはカスモサウルスの親子と枯れた大木と切り株、リクガメとトカゲ。

・パラサウロフスのセットはパラサウロフスとソテツ、翼竜のニクトサウルスが3匹。

・トリケラトプスのセットはトリケラトプスと植物、枯れた木、ベロキラプト2匹、池とカエルにお魚4匹。

・ティラノサウルスのセットはティラノサウルスとソテツ、倒木とパラサウルフスの骨。

それぞれ1/35の探検家のフィギュアもついています。

・小型恐竜セットはティラノサウルスとパラサウロフスの青年期、オビラプトル、ヒプシロフォドン、ワニ、始祖鳥。








2025年7月1日火曜日

95式小型乗用車 くろがね四起の製作 ファインモールド1/35

 ファインモールドの95式小型乗用車、くろがね四起が完成しました。

95式小型乗用車「くろがね四起」は日本初の実用四輪駆動車として日本の陸海軍に採用されました。

良好な走破性で多くの地域で活躍しましたが、生産数は5千両に満たなかったようです。

くろがね四起のキットは多くのメーカーからリリースされています。

1/35だと今回製作したファインモールドとピットロードから、1/48だとタミヤとハセガワからリリースされています。1/48だと飛行機模型と合わせられますね。

キットの製作はストレート組みで作っています。








車体はキット指定ではクレオスの陸軍カーキですが、好みでタミヤラッカーのカーキで塗装しています。

タイヤにはタミヤウエザリングマスターを多めに付けてタイヤ感を出してみました。

後部座席の後ろには幌が折りたたまれています。

小型乗用車というだけあって座席もすごく狭いです。いくら戦前の日本人が小柄といっても窮屈そうです。特に後部座席は成人男性が乗るのはキツそうです。

タミヤの将校セットを乗せてみようとしたら無改造ではお尻が入らず切断や削り込んでようやく収まりました。また将校さんの塗装ができたら乗せてみます。

フロントの陸軍の五芒星のエンブレムの塗り分けが地味に失敗しました。

出来上がったくろがね四起はなかなか魅力的なスタイルです。現在の技術で復刻したらけっこう人気が出そうかも。


このくろがね四起は歴装ヲトメのキットのを製作しています。

そのうちこちらも塗装して将校セットとかと合わせてみようかと思います。
















2025年6月25日水曜日

1/32の風物詩シリーズの昭和小物は1/35で使えるのか比較してみた

 先日購入してみたマイクロエースの風物詩シリーズ「行水」の昭和的な小物を1/35の日本軍のジオラマに使えるのか比較をしてみました。


タミヤの1/35将校セットに入っている戦車将校さんで比較してみます。

大八車を引いているおっちゃんと。

背は同じくらいですが、顔が大きいですね。1/32だと背の低いのでしょうね。

風物詩シリーズはめっちゃ昔のキットでデフォルメも有りの感じなので最近のキットとはどう合わせていけれるのか見てみます。

行水中のお姉さん。やっぱり人物は大きいですね。セクシーな行水中の横で真顔で立っています。

ファインモールドの野戦炊事セットのお鍋との比較。カマドや七輪は使えそうです。

バケツは大きいですね。でもバケツや手桶も大きいサイズとしては使えそう。

ワンちゃんとニワトリ。

この子たちは並べても違和感は無さそうです。

郵便ポストとお地蔵さん。

デカいですね。戦後すぐの郵便ポストの高さは135センチだったそうです。

ファインモールドの39式輜重車と大八車の比較。
39式輜重車は車輪が大きいんですね。軍用だからでしょうか。
この大八車は民生品として使えそうです。


大八車に載せる木箱。ファインモールドの木箱と比較。
こちらも使えそうです。


ドラム缶はタミヤのジェリカンセットのと比較。大きいです。竹籠も大きい。
薪を束ねているのは使えそうです。


電柱と木塀。電柱は下を少し切ったら使えそうです。木塀も何とか使えそうかも。
戦前の電柱はだいたい高さ7メートルぐらいだったようです。


井戸と手動ポンプ、物干しざおと梯子。
物干しざおはめっちゃ高いです。井戸はも大きいですね。
梯子は何とか使えそうかも。

以上で1/32風物詩シリーズと1/35の比較でした。
やっぱりスケールが3違うと大きさも全然変わってきますね。













2025年6月19日木曜日

日本陸軍機動艇 SS7号艇 ダイリンモデル1/700

日本 陸軍の機動艇が完成しました。




個人で3Dモデルのキットを販売されているダイリンモデルさんから購入したものです。

なかなか魅力的なラインナップを販売されていて商船や特設艦船が好きな方にはおススメです。



日本陸軍の機動艇とは、砂浜に直接戦車や車両を揚陸させる船です。昭和12年ごろから研究を開始し、太平洋戦争開戦前に試作艇を建造、その後量産されていきます。

外見は民間の海上トラックと同じような形状をしていますが、船首には扉があり、砂浜に乗り上げそこから車両を自走させて揚陸させます。この陸軍機動艇はSS艇と呼ばれ試作艇を含め22隻が建造されました。

試作艇は蛟龍と命名され後に機動1号艇と改称、拡大改良艇は播龍と命名、後に機動2号艇と改称、その後の量産艇は機動〇号艇と命名されています。(3号艇は当初海龍と命名されていました)

大戦末期になると、海軍で建造されているより簡易な2等輸送艦を陸軍も資材を提供して建造し、陸軍からはSB艇とよばれ22隻が移管されました。


キットは量産SS艇の3号艇以降がモデル化されています。

3Dプリンター製のキットは半完成しており、艦底を台から切り出すのは大変ですがそれ以降の組み立ては容易です。


船首は2等輸送艦と違い観音開きに開いて渡し板を出すようです。

当初は機動艇15隻と陸上部隊にて上陸専門部隊の海上機動旅団を編成する計画でしたが実現せず、機動艇1隻とその乗員で機動輸送中隊を編成する事となり終戦までに30個中隊が編成されました。


今回は22隻建造されたSS艇の中で機動輸送第5中隊に配属され、大戦末期の苛烈なフィリピン戦線を生き抜き戦後の復興期にも貨物船として活躍したSS7号艇として製作しています。


SS7号艇は完成後第5中隊に配属され、1944年3月マニラへと進出しました。イ号高速艇を曳航輸送したり、舟艇基地建設輸送や部隊輸送などに活躍します。

1944年10月、いよいよ敵がレイテに上陸し、機動輸送隊もレイテ方面への輸送に駆り出されます。SS7号艇はサマール島への輸送作戦の帰路座礁してしまいますが、敵制空権下にあっても無事に帰投できました。

レイテ島オルモックへの多号輸送作戦第七次作戦の第六梯団にSS6号艇とSS9号艇と参加します。
6号艇と9号艇は被弾炎上し擱座損失してしまいますが7号艇は無傷で揚陸に成功し無事マニラに帰投しています。


米軍のルソン島への上陸が近づき、7号艇は12号艇と脱出し台湾へ無事移動、台湾方面での輸送作戦に従事しその後内地へ無事に帰りつきました。

内地へ帰れた後も国内の輸送に活躍し、終戦を迎えられました。戦後は鏑木汽船に引き取られ長崎丸として運用、その後琉球海運に移籍し、三島丸と改名され1964年に引退し解体されています。







2025年5月30日金曜日

1式中戦車の製作 ファインモールド 1/35

 ファインモールドの1式中戦車が完成しました。

ファインモールドの1式中戦車は同社の日本軍車両の中でも初期のころにリリースされたので、隙間やモールドが若干甘いなどがありますが、組み立ては容易で1式中戦車の勇姿が再現できます。当初はゴム製ベルトの履帯でしたが、プラ製の連結式履帯にリニューアルされています。


組み立てはキットストレートでクレオスの枯草色、草色、土地色の後期迷彩色で塗装しています。全体にウオッシングと足回りにタミヤのテクスチャーペイントで泥汚れを、全体にウエザリングマスターで土ホコリ汚れをしています。


この1式中戦車チヘは、前モデルの97式中戦車チハと後の改良型の3式中戦車の陰に隠れて知名度は薄い車両です。

詳しくない人からしたら、1式中戦車と同じ47㎜砲装備の新砲塔97式中戦車チハ改との区別は付かないのではないでしょうか。


一式中戦車チヘの97式中戦車チハ改からの改良点は

・車体が97式のリベット式から溶接式になり被弾時の乗員への被害が軽減。

・最大装甲圧がチハの25㎜から50㎜に強化。

・砲弾搭載数が20発増加。

・エンジン馬力が170馬力から240馬力に向上。

・砲塔の乗員が2名から装填手が加わり3名になって車長が指揮に専念できる。

・主砲に電気式撃発装置が追加された1式47㎜戦車砲Ⅱ型に変更された。

等の改良が加えられています。


しかし、太平洋戦争では戦車より航空機や船舶の生産にリソースが割かれ、1式中戦車が量産されだしたのが昭和18年に入ってからでした。性能もチハ改と比べて全体的に能力向上していても攻撃力は同じなので優先順位は低そうです。

この頃には米軍は75㎜砲装備のシャーマン戦車を配備しており、47㎜砲装備の1式中戦車は量産開始とともに陳腐化してしまいます。

1式中戦車の車体に90式75㎜野砲を装備した3式中戦車が開発される事になります。


攻撃力自体も新砲塔チハと同じで、生産された車両は内地の部隊に配備されたので実戦経験無しで終戦を迎えています。大戦末期のフィリピン戦では1式中戦車が実戦配備されたとなっていましたが、現場部隊が新砲塔チハを1式中戦車と呼称していたのが混同されているようです。


1式中戦車が「1式」の年代から生産されていたら、初戦のフィリピン戦やビルマ戦でM3スチュワートを撃破して弱い日本軍戦車のイメージが払拭されたのにと思います。実際は新砲塔チハさえもM3戦車との対決には間に合ってませんでした。

個人的には、この1式中戦車が日本軍の戦車としてはバランスの取れた外観をしていてけっこう好きな車両です。



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