航空巡洋艦最上、11月から作り出してようやく完成です。
1/700 航空巡洋艦最上のキットはフジミとタミヤから出ていますが、タミヤは2002年にリニューアルしたキットで、フジミは特シリーズで発売されたキットです。
しかし、どちらのキットも一長一短です。これとは別に重巡時代の最上がフジミから発売されていますが、なかなか良いキットのようでしたのでこちらをメインに作ってみたくなりました。
最上のキット3種を比較してみると
●タミヤ版
良好なプロポーションと組立易さを併せたキットです。2002年の発売なのでモールドや装備部品がややあっさり気味です。
セルター甲板は航空作業甲板と同じ鉄板滑り止め表現となっています。
●フジミ 航空巡洋艦状態
2012年発売のキット。セルター甲板の前半がリノリウムの表現になっています。しかし、航空作業甲板の機銃座の位置が左右オフセットなのが、左右対称になってしまっています。
上部構造物も上から圧縮されたようになっており、側面も船外電路のモールド無し、舷窓も大きめとなっています。
●フジミ 重巡状態
2019年発売のキット。今までの特シリーズよりさらに洗練されたキットです。
通風塔や双眼鏡なども別パーツ化され、全体のプロポーションも良好な良キットです。
船外電路も最上の特徴ある配列でモールドされています。
航空巡洋艦最上の小物部品ランナーも入っており、航空機用台車や航空作業甲板両舷の円形銃座なども含まれています。
最上、三隈が昭和17年、鈴谷、熊野が17年と19年版が、それに加え未完成艦の伊吹の重巡状態も発売されています。
こちらのキット基準で最上の航空巡洋艦をリニューアルしてくれたら良いのですが。
このような3つのキットの特徴から、タミヤのキットとフジミの重巡状態のキットをミキシングして製作してみました。
航空巡洋艦のタミヤとフジミのキットは両方とも1943年の状態でしたが、今回は機銃の増設された1944年時で製作してみました。
キットのベースは重巡状態のフジミのキットを使用します。
タミヤのキットからは航空作業甲板と後部の甲板、増設された機銃座や兵員待機所などを使用しました。
セルター甲板はタミヤは全面鉄板張りでしたが、後部艦橋より前はリノリウム張りのようでしたので、カットします。
航空作業甲板の下の甲板はタミヤのキットが支柱もモールドされていたので使用しました。
タミヤは船体の上に貼る構造、フジミは内側に埋め込む構造でしたので、タミヤのパーツとフジミの船体を削り込んで埋め込みました。
魚雷発射管付近の構造も違いましたので削って現物合わせに取り付けています。
この部分の合わせが今回一番大変でした。
後は、フジミのキットをベースに航空巡洋艦の艦橋周りや後部艦橋にタミヤのパーツを使いながら組み立てました。
艦橋両舷のカッターは最終時には増設機銃座に変えられて、カッターは後部艦橋横に移されています。フジミのキットではカッター取付用のダボ穴が開いていたので、機銃座と弾薬箱で塞いでおきました。そのため少し位置がずれています。
航空作業甲板の後端には3連装機銃座を大和の艦尾機銃座のエッチングパーツを加工して使用。艦尾の大きなアンテナはプラ棒で作っています。
艦載機は零式水上偵察機と零式水上観測機が搭載されていましたが、今回はピットロードの日本海軍機セット4から瑞雲を8機搭載してみました。
飛行甲板には14挺の単装機銃が増設されましたが、なかなか航空機と当たりそうな位置ですね。実際は13㎜単装機銃を装備していたようですが、25㎜単装機銃にしています。
電探は前マストに21号と22号、後部マストに13号を装備しています。
フジミの新しい最上型のキットは精悍な姿を再現でき良いですね。熊野と伊吹も積んでいますので製作していきたいです。
航空巡洋艦最上 1944年時 if瑞雲搭載状態
20㎝砲6門 12.7㎝高角砲8門 61㎝三連装魚雷発射管4基12門
25㎜3連装機銃14基、同単装18基 合計60門
瑞雲8機
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